ぅおもしぅれーーー!!!
夢枕獏氏原作の同名SF小説を映画化。オリハルコンと呼ばれるドラクエ好きならすぐにピンと来るであろう金属から生まれた、いわゆる三種の神器を巡るSF時代活劇。江戸時代初期、大阪の陣で破れた真田の一派だとか、天草四郎とかが話に巻き込まれる。
大帝の剣と呼ばれる刀身が異様に長い剣を操る主人公・万 源九郎(よろず げんくろう)を演じる阿部寛氏が、この上なく格好良かった。衣装を含めた立ち居が素晴らしく、すらりと伸びた剣を構えるカットの収め方なんかは、ツボを押さえられていて堪らなかった。痺れる。
堤監督と阿部氏の「トリック」な組み合わせは安直かと思ったけれど、源九郎はかなりのハマリ役で、源九郎の豪放磊落な性格や、アクションシーンでの暴れ方なんかを見てると、とても阿部氏の実年齢が42歳とは思えないほど。流石は、ケンシロウまでもこなしてしまうことだけはある。失礼だけれど、まさに遅れてきたアクションスター。若手の不在を危惧してしまうぐらい、そのスター性は抜群だ。
「面白ければいい!」というのを公言しているだけに、脇役俳優陣も熱い個性的ドリームメンバー。堤監督流の料理で、相変わらず抜け目のない完成度。どの俳優が好きな人でも楽しめる。個人的なところでは、牡丹こと天草四郎を演じた黒木メイサ嬢のビジュアルが、源九郎に次いで良かったと思う。知らない人だったので興味が湧いた。機会が有れば他の作品も見てみたい。一点だけどうにも切ないのが、六平直政氏。氏も先入観通りの役所なんだけれど、正直、あの色物モンスターは見てて切ない。他に適役な役者が居ないのもさらに切ない(笑)
堤監督のドラマは好きだけれど、映画はイマイチな印象があった。でも、今回それは感じなかった。堤流なカットも健在なので、別に何が変わったっていうわけでもない。武侠っていう分かりやすいテーマだったから、すんなり入っていけたのか。それとも、原作を知らず、ドラマ→映画という形でもなかったから、純粋に楽しめたってとこがあったのか。そう言えば、武侠みたいなタイトルは、堤監督の作品では無いように思う。チャン・イーモウが「HERO」を撮った時みたいなノリか。
CG使いまくり、アクションでは飛び放題。色々と遊びを盛り込んでいるので、「面白ければいい!」の名の下に、金を使いすぎなんじゃないかと邪推。脱線しまくりだけれど、兎に角、堤印で普通に楽しめる作品には違いない。冒頭の
「ぅおもしぅれーーー!!!」は、源九郎のセリフ。アララーアララララララー。
<鑑賞ポイント>
・万 源九郎
・黒木メイサ
・アララー
・幼少時代の源九郎(黒人)
大帝の剣公式サイト
大帝の剣1 <天魔降臨編> <妖魔復活編>(左)
大帝の剣2 <神魔咆哮編> <凶魔襲来編>(中)
大帝の剣3 <飛騨大乱編> <天魔望郷編>(右)